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「緊急医療救護所」はどんな場所かご存知ですか?
今回は、どんな場所なのか解説します。


災害時には各自治体ごとに、緊急医療救護所が開設される地域防災計画となっていることが多いです。開設時期は、発災〜72時間以内を想定。
場所は、病院前や区立学校が指定されていることが多いですが、これは自治体により様々です。

どこの医療従事者が従事するのか?
葛飾区では、緊急医療救護所で従事するスタッフを登録する制度があります。
緊急医療救護所が開設されても、対応するスタッフがいなければ稼働できません。医師は医師会会員が自院から近い緊急医療救護所に出動することとなっています。
しかし、看護師は誰がどこに行くかが決まっていなかったため、この制度ができた経緯があります。
詳しくはこちら。

看護師・助産師・保健師は、職場が区内とは限りません。
また、今は休職している方やフリーランス、資格は持っているが働いていない看護師もいます。
その方々の「身分の保証」をしてくれるのが、この制度の一番ポイントです。

災害時に現れるニセモノ
実は被災地には、「偽医者」「偽看護師」が出現します。
医療従事者の国家資格を証明する資格証はB4の賞状タイプです。
それを有事の際に、救護現場に持って行くでしょうか?
緊急事態の中、資格の確認ができなことがほとんどです。
それをいいことに、身分を偽って被災地に入る人が出てきます。
「火事場泥棒」と似ている発想かもしれません。
救護所や避難所での身分の確認は必須です。
その問題を解決する1つとして、葛飾区では登録して頂いた方へは顔写真入りでカードタイプの証明が区より発行されます。
様々な災害支援チームも、身分証明として証を身につけていることが多いですので参考まで。

何人いても足りない医療従事者
次年度に向けて、区は登録数を増やすことに尽力されていました。区の広報誌なども活用しながら募集をしています。
私たちも団体として何かできないと考え、質向上を目指したプログラムを実施することにしました。
ただ、緊急医療救護所へは多岐にわたる傷病者が殺到することも予測されるため、様々な分野の知識を知る必要です。そこで、今後は他団体とも協働してこの研修プログラムを充実させていきたいと考えています。

研修会始動!
第1回として、まずは妊婦対応をテーマとして取り上げました。
NPO法人葛飾さんばハウスさんと協働し、プログラムをスタートしました。
これからも研修会を実施しながら、さらに質向上と登録者数が増えるよう働きかけていきます。
研修報告は別記事を書きましたのでご覧ください!